17.満ちる月
チェシャネコの口が
私を見て嘲笑う。

今夜は鋭く尖った
27夜の月。

外の空気は乾いていて
外の風は私に冬の到来を告げる

私は何をする訳でもなく立ち止まって
星の輝く空を見上げた。

先に行くのか行かないのか
はっきり決められない私を見て
みんなは嘲笑っている筈。

この先諦めるのか諦めないのか
はっきり決められない私を見て
みんなはもどかしく思っている筈。

解らないの…この先どう進めば良いか…。

チェシャネコの口は
不気味な赤黄色をして
私に笑いかける

「あなたの本当の気持ちはその程度なの?」 
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