『もういいかい?』 『…まだだよっ』 君は僕をこんな所へ呼び出して どうしてかくれんぼをしようなんて 言い出したんだ? 『私を探して…』 何かものすごく恐怖を覚えた一言 一体、如何したんだ? 『今日の君なんか変だよ…』 そんな事言えやしないけど…。 ………49、50。 『もういいかい?』 『…もういいよ』 暗いくらいビルの中 非常灯の光だけが 不気味な緑色の光を放つ ぼんやりと浮かぶ1m先の扉 部屋を1つ1つ探したけれど 何処にもいない…。 最後の部屋の扉の前で 君の泣き声が聞こえた… 泣き声に消されそうなくらいかすかな声で 『ごめんね…。ありがとう』 君の謝る声は聞きたくないよ ありがとうなんて言われたくないよ ずっと君の傍に居たいから 泣きながらごめんねなんて言わないでくれよ…。